「起業に関する意向調査」集計結果

業務内容・実績

調査研究部の業務

平成13年度道央地域振興計画策定調査

北海道大学工学部卒業生を対象とした

「起業に関する意向調査」集計結果

委託:財団法人北海道地域総合振興機構
実施:株式会社北海道二十一世紀総合研究所


◆調査の概要

a.調査目的:
本調査は、経済産業省北海道経済産業局のご指導のもと、北海道大学工学部卒業生のベンチャー企業創業等の意向、そのための条件、課題を把握し、これからの北海道でのベンチャー企業支援、インキュベーション施設へのニーズ、その環境充実を図るための施策を検討するための基礎資料にすることを目的として、道央地域振興計画策定調査の一環として実施した。

b.調査対象:
北海道大学工学部同窓会に登録されている会員から対象者1,388人を抽出した。
具体的には、下記の学科の大学院生を含む想定年齢28~57歳の卒業期の卒業生9,684人のうち、自宅住所が北大工学部同窓会事務局に登録されている卒業生から抽出した。

図表 学科別送付数(大学院含む)

機械・第2機械 353
電気 278
応用化学 184
精密 183
電子 214
情報 176
1,388

c.調査方法:
調査対象先(自宅)への調査票の郵送及び、郵送による回収(回答者無記名)。

d.調査実施日時:
送付:平成13年12月14日(金)
締切:平成13年12月28日(金)

e.回収率:
回収数は157で回収率は11.3%であった。なお、転居先不明等による返却も141通あった。


◆調査結果概要

(1)北大工学部OBの起業意向について

「将来的に」を含め「起業したい」と「起業参画予定あり」は併せ3割以上、予備軍を含めると4割近くに起業意向がある
年齢別では、「45~49歳」を頂点としてその前後で起業意向が高い傾向
「電気機器製造業」と「情報通信ソフトウェア業」の勤務者で起業意向が高い
卒業学科では「情報」、「精密」で起業意向が高い
学部より修士、修士より博士課程の卒業生の方が起業意向が高い

(2)起業形態・分野について

起業の形態としては、「技術的なサービス業」が6割以上、次いで「ソフトウェア開発」38%
起業する分野は「IT関連」が7割、次いで「環境リサイクル」、「教育」が14.3%

(3)起業場所について

起業場所は首都圏が36%を占め多いものの、道央も30%と高い数字を占めている。道央を含め道内は36%。
場所の選定で、最も重視されているのが「顧客」、次いで「生活環境」、「関連産業」「家族の賛同」、「起業支援体制」
現在、首都圏に住んでいても4分1が道央で起業予定。道央居住者の8割が道央で起業
45歳までは道央地域での割合が高いものの、高齢になるほど首都圏での起業が多い
道央では技術的サービス業やソフトウェア業が多く、製造業での起業はなし

(4)インキュベーション施設について

起業・起業参画意向の7割がインキュベーションへの入居を検討
施設・機能として、「3~10名の事務所スペース」と「高速通信機能」を7割が希望
支援プログラムとして、「資金調達」や「会社登記等事務」、「法務相談」、「財務経理」を半数以上が希望
入居条件は「敷金賃料水準」(41.2%)、次いで「支援機能」(26.5%)
場所は「交通便利な場所」(64.7%)が大半、次いで「大学・研究機関の近く」(17.6%)
施設へ入居を検討しない理由は、「自宅で事業を行う」が8割(78.6%)

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